先日鶏と梨のスープのことを記事にしましたが、もうちょっと色々と書いてみます。かなりつれづれですけれど。
鶏のスープは滋養のあるものとして広東人に愛されていますが、精を付けるために飲む時は、風邪を引いていたり、体に熱がこもっている状態(上火と言います)を避けるようです。
多分、鶏と一緒に、ナツメやら、当帰やら、クコの実やら、入れるのでそれらの摂取を避けるということなのかなと思うのですが。元気を補うのは身体に異常がない時を選ばなければならないのですね。
さて。鶏のスープを飲んで精を付けなくてはならない人の中に、出産後の産婦さんがいます。
中国では出産を終えた女性は「坐月子」という特別な過ごし方をしなくてはならないと言われています。
出産は体力を消耗し、身体が虚弱になっているとされ、そういう時期に外の風に当たったり、冷たい水を使ったりすると、身体に冷たい気が侵入し、健康を害すると考えられています。それは更年期の頭痛などになってあらわれるとか。入院中にも風にあたらないように帽子をかぶってうろうろしている産婦さんが沢山いました。わたしもまだ暑い9月だというのに退院の時には冬用のジャケット、帽子を身につけて帰宅する羽目に。今となってはいい思い出ですが。
ということで、産婦さんがやってはいけないこと。
生水を使用する洗髪外出これじゃ生活できないではないか!と思われると思いますが、こういったことをしないで済むように家族が一度沸かしたお湯を用意し、食事や赤ちゃんの世話も家事も一手に引き受けてやってくれるので、何とかなるのです。
その代わり、一ヶ月シャンプーできませんし、出かけられません。
どっちがいいでしょうね。
不便極まりないですが、ママは極端な話授乳だけしていればいいので、身体は休まります。
そして、毎日のように鶏のスープや、魚の浮き袋を蒸したものとかを食べろと言われて暮らすとどうなるかというと。
確実に太ります。郷に入っては郷に従え、こういうしきたりを本気で信じている夫含む夫家族たちを尊重して、二人の子供の出産後は中国式に過ごした私。
とくに一人目の時はそれはそれは大切にされ、出産一ヶ月後、体重をみてみたら、
出産直前と同じ体重でした。一回減ったのに、また戻ったということですよね。一ヶ月で4、5キロ?妊娠中もそんなペースで太ったことなかったのでショックでした。
うっかり写ってしまった後ろ姿の写真があるのですが、もう見ないと思います。
でも今でも脳裏に焼き付いています。
妊娠中は夫家族は田舎にいたのでよかったですが、もし近くに住んでいたら、「あれ食べろ」「これするな(針仕事してはいけないって聞いたことあります)」とか色々あったでしょうね。中国の妊婦さんが太り放題なのは伝統的な考えの家族のせいだと思います。
毎日鶏を半羽使ってスープを作るのですが、それを一ヶ月続けるというのは現代ならともかく、昔は贅沢だったのではないかと思います。それくらい子供を産んだお母さんは大事にされたんだと思うと、ちょっと嬉しいというか。
ちなみにどんなものを入れたかというと、鶏半羽、当帰、ナツメ、生姜です。一人目のときは黒餅米でお酒を造って、それも入れていたのですが、加熱でアルコールが飛ぶとは言え、なんかお酒臭くて授乳しているのに大丈夫かなと思い、途中で入れるのをやめました。でも、このお酒を産後に料理などに使い、精を付けるということなのだそうです。
二人目のときはそこまで夫家族も気合いが入っていなかったので、スープは二日に一回にしてもらって、魚の浮き袋を餅米と砂糖で煮た(というか、それらを入れた入れ物を長時間加熱する)ものはなしにしてもらいました。
それでもシャンプーは出来ませんでしたけどね。(内緒でスプレーシャンプーをしてました)入浴もお湯を沸かしたものをさまして行水です。(これまた内緒で用の度ウォシュレットしてましたけどね)
最近は中国人でもちゃんと「坐月子」しない人も多いそうです。
確かに不衛生じゃないかと思います。でも、身体を休められるのはかなり貴重だと思います。きっといい所取りしているのでしょうか。そうだといいのですが。
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