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お義父さんのこと その4

突然夫に、「相談があるんだけど、えーっとね・・・。」と切り出されました。

「なんの事だ?今後のお義母さんのことか?」とどきどきしましたが、お香典(中国語で紙儀という)のことでした。嫁の実家からも、本来弔問に訪れ、お香典を渡すものなのだとのこと。弔問は無理としても、実家からも「そちらのことは分からないのでよしなに計らってくれ。」と言われていたので、もちろん渡すことにしました。

金額ですが、3001元お願いされました。
端数が1なのは、偶数にしないため。中国語だと偶数は「双数」で、「双」は重なるという意味もあるからでしょうね。

この金額はあくまでも夫の出身地方の相場です。ほかの地域ではきっと違うと思います。
それにしても、中国人にとってはけっこうな金額です。お葬式はお金がかかるというけれども・・・。


後で聞いたところ、いただいたお香典の金額の6割(これも個人の事情で差があるらしいが相場として)はもらってすぐにお返しするのだそうです。

結婚式のご祝儀でもそうですけど、中国のお返しは「その場で」が多いみたいですね。

ただ、この3001元というのは、、近い親族の相場であり、あとで今回の収支を記録したノートを見せてもらいましたが、ほかの方のお香典の金額は0が一つ少なかったです。

香典返しのほかにも弔問客が持って帰るもの。

みかん二個
飴二個
タオル一本
砂糖一袋
赤い紙に包まれた赤い糸一本


飴で思い出しましたが、中国では何かと飴をふるまうことが多いですね。おうちに遊びに行っても、よく「飴どうぞ」などと勧められるし、結婚式でも卓上に上ります。お葬式でも然り。先日の納棺直後の焼香でも、焼香が終わったらすぐ飴を食べろと言われました。涙でぐちゃくちゃでえぐえぐしてても飴を食べるとすこし落ち着きます。飴の不思議な力を見た瞬間でした。

赤い糸ですが、帰宅後、家の一番外のドアのノブにかけるそうです。自然に落ちるまで放置しなくてはならないとのこと。ひとりの親戚が糸をかけようとしたら、お返しセットのなかに入ってなくてわざわざ取りに戻ってきました。申し訳ない。(私がセットしたわけではないですよ)






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お義父さんのこと その3

翌朝は7時に子供達とホテルをでて、実家に向かいました。
実家にはすでに子供、孫が集まっていて、おかゆを食べています。
とにかく食べておけという感じで、立ちながら食べてるひとも。そもそも椅子もそんなにありませんし。

子供達は焼香を済ませると、ホテルで待機するため夫の同級生と出て行きました。
息子には「おじいちゃんをもうひとつの世界に送るためにママ達はこれからいそがしいから、おじちゃんとホテルで待っててね。妹がママを探したら、『大丈夫だよ』って遊んであげてね。ママもお昼前にはホテルにお迎えに行くから、お願いね。」と言い含めました。

ただごとでない雰囲気は理解できたのか、しっかりとうなずいてた息子。
娘は家を出る時振り返り、私が一緒でないことに抵抗しようとしましたが、パパが送っていくことで気が紛れた模様。ちょっと心配だけど、ダメなときはダメな時。ホテルも車で10分ほどの距離だし、その時に考えましょう。


さて、この日は義父の死を悼み、遺体を納棺するという儀式を行う日でした。

と、今となっては書けますが、関係者がわーわーと潮州語で何かを言い合っているだけで、その時の私はちんぷんかんぷんです。具体的な指示は葬儀屋さんというか、「师傅(専門知識のある人に対する敬称。結構幅広く使います。)」と皆に呼ばれるおじさんが行います。多分、日本のそういう人と違うのは、声がやたら大きくて、指示も命令口調っぽいところでしょうか。

ともかく、役割的に私は「息子の嫁」系列なので、兄嫁たちのマネをしていればよろしいとのこと。行列でも二番目の兄嫁の後ろについて同じ事をしていれば間違いありません。

まず、参列者全員が白いワイシャツに黒の腕章をします。その下は白以外の洋服であれば特に何色でも良かったです。特に義父の場合は80歳を超えていたので、「喜葬」と言われ、特に黒の服でなくてもいいとのこと。

息子、直系の男の孫最年長者、娘婿(以下、男達)が義父の上にのせてあった草で編んだ三角帽をかぶり、白の帯を腰に締めます。それから、息子の嫁、娘たち(以下、女達)は白い大きな頭巾をかぶります。

一度皆で外に出て、少し家から離れた所に並びます。男達、孫の順に並び、女達はマンションの1階入り口の外で控えてます。皆でぞろぞろと家に向かいます。

そこで师傅の指示が飛びます!突然、お義姉さん達が敷いてあったゴザの上でひれ伏して、

「あ~べ~ お~い。あ~べ~ お~い。」と泣き始めました。

とにかくマネしなくてはならないので、ひれ伏しながら、「あ~べ~ お~い。」って何だろうなどと考えてしまいました。皆が通り過ぎたら女達もその後に続きます。続きながら、自分は「お父さんやーい」と言っているのだと思い当たりました。


家に入った後は、納棺です。儀式的には子供達がお水をお義父さんに飲ませ、ご飯を食べさせ棺に納めるという手順ですが、やはりあの世へ送る第一歩の象徴的な動作であるので、家族の悲しみが一気に噴き出して、心が痛みました。

身近な人達が悲しみに打ちひしがれている姿を見るのはつらいです。



中国の棺がみなそうかは分かりませんが、日本のように窓がついているわけでもなく、その蓋が閉じられたら二度と故人の姿を見ることは出来ません。釘は打たずに縄で縛っておしまいです。


翌日は火葬(中国語では火化)の日です。



午後は特に執り行うこともないので、私は一足先に子供を迎えにホテルに戻りました。
息子が一生懸命遊んであげたので、娘も楽しく過ごしていたようです。息子のいじらしい頑張りにも涙が出そうになりました。

夫は実家で忙しいので、我々はそのへんで適当にご飯を食べ、そのへんを子供達とぶらぶらしながら過ごしました。

夜はまた皆で集まって、食事です。
といっても30人近い人間が一度に取るので、できたものからわーっと食べ、終わったら交代で次の料理を作り、がやがや、わさわさ。炊き出しですね。ご飯をよそった茶碗におかずを取って食べても、終われば膨大な洗い物。それも女達が黙々と片づけて、終わったら解散。
この5日間、朝昼晩とこんな食事でした。







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お義父さんのこと その2

我々を残して先に出発した夫。車を飛ばして午後3時頃に実家に到着。
そこで結局、私たちもなるべく早く到着しなくてはならないと言うことになり、夫の同級生が広州から田舎まで車で送ってくれることになりました。

公共交通機関利用も考慮して、広州で働いている姪を引き留めておいて、(手荷物も圧縮袋で圧縮して一つだけにして。子供二人の一週間分の荷物は省けないので結構大変。)一緒に帰ろうと我が家に待機してもらっていたのですが、杞憂に終わってよかったです。

到着は午前1時過ぎ。子供達は車内で熟睡中。夫の同級生に見てもらって私と姪だけ対面しに家に上がりました。関係者も皆帰宅し、残っているのはやっと床についた義母と、線香を絶やさないように番(「守夜」という)をする義兄、義姉の長男。全身を綺麗な布で覆われた義父にお線香を上げました。


「父さん、うちの嫁さんも来たよ。」と夫が話しかけました。5日前まで元気だった人がと思うとこみ上げる感情もありましたが、一日泣き通した義母がやっと寝たところだったので、堪えました。


それから同級生にも上がってもらって、おかゆを食べてもらいました。

お線香を上げた人は皆、最後に背中を義父の上に置いてある紙のお金でなでてもらいます。
魔よけかと思ったのですが、後から夫に聞いたところ、こうすることで義父がその人を護ってくれるのだそう。


翌朝から早速儀式があるそうで、その際に子供(ま、主に2歳の娘)がいると進行に支障が出るかもしれないということで、朝、子供がお線香を上げたら夫の同級生にホテルで見ててもらおうということになりました。

夫の同級生、何度か面識がある程度のタダのおじさんなんですけど。

でも、どうしても私にはやらなくてはならない事があるらしく、同級生の頑張りに賭けてみよう、ということになりました。



取り敢えず、今日はここまで。







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プロフィール

HN:
dayco.
性別:
女性
自己紹介:
73年東京生まれ。
98年から広州在住。当地で留学生、OLを経て現在主婦。
夫は潮州人、10歳長男、5歳長女は広州生まれの広州育ち。

10年のアジア大会開幕式で地元民並?に感動。実はこの土地にとても愛着があったらしい。

以前の記事は
http://ameblo.jp/dayco/
そのうち全記事移管します。

                     

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