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広州Gumbo

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お義父さんのこと 最終編

告別式の翌日は、無事にご先祖さまのもとに到着した義父及びご先祖さまに初めてお線香を上げる儀式をします。

全員が焼香した後、息子の嫁(すなわち私)たちは师傅(儀式の指導をするおじさん)の後について、外へ出ました。そこで、竹の生えているところを探し、おじさんが何かをそこに捨てたのですが・・・

まだ一ヶ月も経っていないのに、それが何か、思い出せません・・・。
小さいながらこれを捨てるのは如何なものか(というか他人から見ればただのゴミのようだ)と思ったんですけど・・・。

その後、お供えの紙製の衣服やお金を大量に燃やしておしまいです。

嫁達は、義父が亡くなってから8日以降にしか実家には戻ってはならず、戻った際には湯圓(だんごの中に甘い餡が入っているもの)などの甘い物を食べること、と言われました。

そういえば、喪に服すのにもいろいろあるようです。
地方によっても様々でしょうが、夫の地方では、

100日間、髪の毛を切ってはいけない。
100日間、お祝い事に参加してはいけない。

だそうで、火葬が済んだ午後に、散髪が必要な人は行くようにと言われました。
息子も100日分短く切りました。夫は、切ったかどうか分からないような切り方だったので、100日経ったら、どうなんでしょう?切りに行ったのが夜遅くて、师傅がおらず、仕方なく髪の毛を洗ったりする見習いに切ってもらったそうで。きっと切る人も腰がひけちゃったんでしょうね。

広州に戻ってきた後、人から聞いた話では、その人の出身地方では

一ヶ月間、よそのお宅に上がってはならない。

というのもあるそうです。

さて、これまでも夫の実家へ行くと、
「拜祖宗」と言って、しつらえた祭壇に様々なお供え物をして焼香をしていたのですが、


これは昨年春節の様子

そこに義父も仲間入りしたということで、つまりはこれは仏壇のような物だったようです。
ずっとこのまま置いてあるわけではなく、毎月1日と15日、中秋節や春節などにお供え物をして、紙製のお金を焼きます。
今まで「拜祖宗」といってもピンと来なかったのですが、今回初めて実感を伴ってお参り出来た気がします。

最終日は今回の件でお世話になった人を招待して、親戚一同食事をします。「平安飯」と言うそうです。お酒も飲んで、皆で楽しく食事をして解散です。



この五日間、義父を送る様々な儀式を行いました。親戚達ともみっちり過ごす中で、家族というものについて考え、義父が遺したもの、これから自分たちが築いて遺していくべきものについて再認識しました。
弔うということは故人を送ることにとどまらず、遺された家族に何かを気付かせることだと思いました。

外国人の嫁でも何となく分かる、儀式それぞれが象徴することを表現するための古人の叡智にも感心した五日間でした。

おしまい







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お義父さんのこと その6

火葬の翌日は告別式でした。
今回の一連の件に関して、義母と息子達の相談の結果、かなり狭い範囲の親戚、知人で地味に執り行ったようです。

まず原因の一つに義両親の住居が引っ越して一年ほどのマンションで近所づきあいもほとんどなかったというのもあるようです。
後日談として夫から聞きましたが、昔は家も一軒家でキャパも大きいため、送る時は賑やかであればあるほどいいような考えもあって、割と広く知らせて、楽隊なども呼んで家の外にはみ出して盛大におこなったそうです。

我々が広州へ戻る時も、郊外で道を長蛇の列を成して歩く葬儀の人達を見ました。先頭にチューバのような金管楽器を吹く人や、末尾に太鼓や銅鑼を叩く人などがいて賑やかでした。どこの家に向かうのか判断不能な場所を歩いていたので、ここで葬儀を行いますよと周辺の人に知らせるために練り歩いているのかなと思いました。

こんなことも周りが顔見知りだから意味のあることなのでしょう。
知らない物同士が住む住宅地だと違和感があるかも知れません。

そんなわけで告別式も、郊外にある斎場で行いました。

先ずは親族だけで会場の準備です。祭壇や花輪(妻、子供、家庭のある孫が出す)の他にも色々な言葉が書いてある畳一畳ほどの旗が会場の外に出ていました。うちの両親の名前もあったので、香典をだすとこの旗に名が出る(名を紙に書いてそれを旗につける)ようです。写真がないので思い出せないのですが、「山川合流」とか、人生を象徴するような言葉が旗の一枚一枚に書かれていました。
あとは、参列者にだすお茶、黒砂糖をとかしたお湯、飴なども会場の外側にセッティングします。

その後、親族だけでお坊さんを呼んでお経を上げていただきます。
お経も銅鑼や、揚琴、鐘などの伴奏がついて賑やかです。
また、お経も潮州語でした。たしかにお経の字を潮州語読みすればいいだけなのですが、日本では方言のお経って多分ないですよね・・・。
お経を上げる中、紙製のあの世で使うお金や洋服などを女が外で燃やします。

これが終わった後、親戚知人が来て、故人をしのびます。
弔問者は外で受付の後、案内係がついて一人ずつ祭壇まで通されます。その際に楽隊がジャンジャン音を鳴らします。
その後、マイクで「一礼~、二礼~、三礼~。」と案内されるので、その通りに三礼し、遺族に会釈して去ります。

参列者が集まり、喪主の挨拶があって、とかそういう段取りはありませんでした。
一人ずつ来て、一人ずつ去る、あっけないものでした。
帰りは、前回の記事(こちらをクリック)にある通り、お返しセットを持って帰ります。

告別式が終わると、大方のことが終わったも同然。
夫もこの数日テンパって、いつも難しい顔をしていましたが、やっとすこし笑顔がのぞくように。
ちょっとホッとしました。





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お義父さんのこと その5

なんだかこの話題、長くなってきました。今日は火葬とお墓についてです。

ホテルを朝5時半に出発し、夫実家でまたおかゆを食べてから出棺の儀式をしました。
男たちが棺を担いで、女たちはまた白いかぶり物ををして泣きながらついていきます。
小さいわらの束に火をつけた送り火をところどころに置きながら、师傅(儀式のいろいろを教えてくれるおじさん)が先導します。遺影といままで絶やさなかった線香のさしてある鉢も持っていきます。

両親が住んでいたのはマンションなので、表にでるまで結構歩かなくてはなりません。二階から階段を降りる時もうまく回れず一瞬緊張が走りましたが、小雨の降る中なんとか車のところまでたどり着きました。

霊柩車などはなく、ただのバンでしたが、中は一応それらしい感じになっていました。柩を乗せた瞬間、また师傅の潮州語の指示が。
泣いていた女たちが、被っていた頭巾を地面に敷いて、四回地面にひれ伏してお参りです。
そして、何かの木の葉(芽?)のようなものをもらいました。

そして、男たちだけが火葬場へ向かい、女たちは姉婿が線香の鉢をもって先導する中、木の葉をもって帰ります。そのルートは出棺の時と同じではなりません。後戻りしてはいけないのです。
帰宅後、線香を上げ、灰の中に持ち帰った葉を挿します。たぶん、故人が自然に還り、再生することを象徴するのかな・・・見たところそんな感じです。

男組のほうは、火葬場で荼毘に付したのち、お寺に骨壷を納めに行ったそうです。

現代中国では基本的に火葬することになっています。(後日追記:地域によって民族、宗教の慣習が尊重されているようです)その後、どこに収めるかなのですが、とくに先祖代々の墓というものはなく、(土葬時代もお墓は一人ひとつ)基本的にどこに収めてもいいのだそうです。

義父の骨壷は義母の希望でと市郊外のある寺に納めました。毎年夫婦でお参りしていた縁のあるお寺だそうです。夫の話によると、骨壷を納める棚のような場所を買って、そこに収めるのだそう。そして、また義母の希望で、義父の棚の隣に義母用の棚も購入したのだそう。そうすれば後々も隣にいられるとのことで。そうでもしないと、義父の隣は別の人のものになってしまいます。

そこで私は考えました。どこでもいいのなら、自分は(国際線が就航している)空港のある都市にすればいいんだと。そうすれば子供たちが成長して広州以外の土地に住むようになっても便利だし。
自分は遺灰をどこかに撒いてくれればいいと思えるほど達観してないし、今のところ広州の墓地で夫と隣同士でっていうのが希望かな・・・。






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プロフィール

HN:
dayco.
性別:
女性
自己紹介:
73年東京生まれ。
98年から広州在住。当地で留学生、OLを経て現在主婦。
夫は潮州人、10歳長男、5歳長女は広州生まれの広州育ち。

10年のアジア大会開幕式で地元民並?に感動。実はこの土地にとても愛着があったらしい。

以前の記事は
http://ameblo.jp/dayco/
そのうち全記事移管します。

                     

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